地方公務員として働きながらの3回目の受験で、平成27年の司法試験予備試験に最終合格しました。
早速、平成28年の司法試験を、社会人受験生として受験。何とか合格しました。
参考になればと思い、勉強方法や、論文試験、口述試験の再現などをアップしていこうかと思います。
自分の経験、体験が、時間の経過により陳腐化したと感じた時点で閉鎖します。
地方自治体主査の司法試験への挑戦(H27予備試験合格、H28司法試験合格、71期司法修習生):2018年08月

2018年08月

2018年08月11日

【司法修習】分野別実務修習振り返り

早いもので、もう分野別実務修習が終わってしまいました。

選択型修習が終わると、もう和光に入寮、二回試験です。このまま、あっという間に司法修習が終わってしまいそうです。

このタイミングで、分野別実務修習を振り返って見たいと思います。

【総論】
サボろうと思えば際限なくサボれるし、勉強しようと思えばいくらでもやることは尽きません。
サボっていても別に誰からも注意されませんが、色々と勉強して質問すると、裁判官、検察官、弁護士の方は熱心に指導してくださいます(人によりますけどね(笑))。
自分自身、力が付いたとは思えませんが、日々、新たな疑問や課題を発見して解決していく、という意味では面白かったです。
私は検察→刑裁→弁護→民裁という順番でしたが、この順番は非常に良かったです。検察で捜査した経験を持って刑裁で公判を見て、弁護で書面の起案をした経験を踏まえて民裁の期日を傍聴して裁判官と議論させてもらう、というような流れで学べたからです。
民裁修習が最後というのは、二回試験に向けて、という意味でも良いそうです。

【第1クール・検察】
1月の初日、緊張して検察庁に行ったのが遠い昔のようです。
検察修習では、司法修習生室という大部屋に入れられます。唯一、同じ修習班全員で修習を過ごせる時期です(注:別の修習地では、また違うかも知れません。)。
検察修習では、主に犯罪捜査をやります。私が配属されたのは大規模庁だったので、配点事件数が少なく、結構ヒマな時間を過ごしていた記憶があります。
私は諸般の事情から検事を志望するのは現実的ではありませんでしたが(まあ、国から選んでいただけるかも分かりませんが。)、検察官として法曹のキャリアをスタートさせるという選択は、決して悪くないように感じました。ただし、基本的には、一生、被疑者、被告人を相手とする刑事事件を主に扱っていくことになり、捜査権という強力な国家権力を持つということも相まって、強い自分を持っておかないと変な方向に行ってしまう可能性があるな、とも感じました。
選択型修習で検察が選択できなかったため、もう二度と検察側の立場から関わることは無いと思います。若干、心残りです。

【第2クール・刑事裁判】
刑裁では、主に公判の傍聴でした。
元々、民事事件の面白さから予備試験を受けてみようと思ったので、刑事事件はこれまで興味がなく、知識としても司法試験以上のものがなかったので、かなり苦労しました(民事ではいくらかのアドバンテージを感じましたが。)。
刑事裁判部も、毎日毎日、犯罪の話ばかりで、検察と同様に精神的にはタフだろうな、と感じた記憶があります。
それと、刑裁修習中に家裁修習があります。確か4日間くらいしかなかったような気がしますが、実務的には家事事件は重要でしょうし、件数も増えていると聞きます。もう少し学びたかったというのが正直な気持ちです。

【第3クール・弁護士事務所】
一番面白かったのは、弁護士事務所での修習でした。
弁護士の仕事は、本当に多岐にわたっているという印象です。それは、場所的にもそうですし、種類としてもそうです。
私がお世話になった指導担当の先生は、合っているか分かりませんが、自分の時間を切り売りして稼いでいるという印象を受けました。日中はほとんど無駄なことをされず、合理的に行動されていました。この点、無駄とも思える待機時間が多い役人とは、ある意味真逆だな、と感じました。まあ、役人にも色々な種類があるので、あくまでも私の経験から、ということですけどね。
美味しいものも、たくさん食べさせてもらいました。指導担当の先生はプライベートでも色々な趣味をお持ちで、オンとオフの切り替えを上手にやることが、ハードな仕事をこなす秘訣なのだと感じました。

【第4クール・民事裁判】
一番勉強になったのは、民裁修習でした。
ここまで要件事実が意識されてあるとは、想像していませんでした。
色々な代理人の書面を見ることができ、良かったです。良いところは真似し、悪いとことは反面教師とし、自分のものにしようと思いました。
また、民事裁判は、刑事裁判と違ってほぼ全ての事件が金目の話なので、カラッとしているように感じました。交通事故で身内が亡くなったということはお気の毒ですが、民事訴訟を提起する以上、基本的には金目の話で解決せざるを得ないですし…
場所的には、期日以外は裁判官室にじっとしていることが多く、このスタイルが性に合うか合わないかは、好みが分かれるところです。

以上です。ダラダラと書いてみました。 

homusyusa at 07:00|PermalinkComments(0)司法修習 | 自分のこと
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